猫も人間も、健康に過ごすためには、身体の免疫力(めんえきりょく)がキーポイントです。なぜなら、免疫力が整っていると、病原菌やウィルスから身体を守ることができるからです。

猫の身体にとって大事なはたらきをする免疫力をあげるためには、どのようなことに気をつければ良いのでしょうか。

今回は、免疫力が下がる理由や、免疫力を上げるためのキャットフードについてお話します。この記事を読めば、あなたの猫の免疫力があがり、元気に過ごすことができます。

そもそも免疫力とは?

免疫力とは、猫の身体を病原菌やウィルス、体内にできたガンなどから守ったり、治したりする力のことをいいます。

免疫力は、猫の身体のなかにいくつもある免疫細胞が、身体のなかに侵入してきたウィルスや病原菌を退治したり、ガン細胞などの異物を死滅させたりしています。

免疫力が正常に保たれていれば、病気を寄せ付けず健やかに暮らすことができます。猫が健康に暮らせるよう、飼い主は、免疫力を正常に保つことが重要になります。

免疫力が下がる原因とは?

免疫力を維持することはとても大事なことです。しかし、さまざまな理由で免疫力が落ちてしまいます。どのようなものがあるのか以下にまとめました。

・加齢

免疫力の元となる免疫細胞は、加齢とともに作られる量が減ります。また、作られた免疫細胞の機能も若いころにくらべると低くなります。人間の場合、免疫力のピークは20歳で、その後年齢を経るごとに免疫力は徐々に下がります。

猫の免疫力も、成猫になったころが高く、高齢になればなるほど下がります。猫が7歳以上になればシニア期に入ります。免疫力は、成猫時の半分ぐらいになってしまいます。このぐらいからは、特に猫の体調に気を配ってあげましょう。

・ストレス

呼吸によって身体に摂り入れられた酸素は、身体を機能させるために様々に活用されます。しかし、吸い込まれたた酸素の約2~3%は、活性酸素となります。活性酸素は、多く発生しすぎると毒性が強く、身体を老化させたり、炎症を起こしたりします。

一方、活性酸素は、身体に侵入した細菌やウィルスのような外敵を破壊するほどの力があります。ほどほどの活性酸素は、健康維持にも役立ちます。活性酸素が身体のなかで増えすぎないよう、猫の身体の中では、酸化を防ぐための抗酸化機能がはたらき、バランスを保っています。

しかし、猫がストレスを抱えると、抗酸化機能の働きが弱まり、バランスを崩してしまいます。このような状態のままで過ごすことで、免疫力がどんどん弱まってしまうのです。

・腸内環境の乱れ

多くの病気のもとになる細菌やウィルスは口から入り、腸を通って体内へ侵入します。そのため、腸内には、猫の免疫細胞の60~70%が集まっています。

しかし、腸内環境が乱れてしまうと、腸の働きが悪くなり、病気やアレルギーを引き起こすことになります。あなたの猫は下痢や便秘をしていませんか?体質だと見過ごしてしまうと、後々やっかいな病気を招くことにもなります。

あなたの猫のウンチの状態から、腸が正常に働いているかをしっかり確認しましょう。

・歯周病

猫は、3歳以上になれば、80%が歯周病になっています。歯周病は、歯や歯ぐきについた食べかすが歯垢(しこう)になり、炎症をおこしている状態をいいます。

歯周病菌は、口の中の炎症にとどまらず、炎症を引き起こす伝達物質を身体中にばらまきます。そのため、腎臓病や糖尿病などの大きな病気の原因となります。

また、7歳以上の高齢猫になれば、免疫力が落ちてくるため、歯周病菌の伝達物質による身体への負担が大きければ、がん(悪性腫瘍)を招くことにもつながります。

免疫力を上げるおすすめキャットフード

免疫力を上げるためにおすすめのキャットフードを紹介します。上記の免疫力が下がる原因を確認し、あなたの飼い猫で気になる症状を見つけたら、その症状をケアするキャットフードを与えてあげましょう。

以下は、症状ごとのおすすめキャットフードです。

アカナ パシフィカ

あなたの猫が7歳以上の高齢猫であれば、アカナのパシフィカをおすすめします。アカナは、カナダ産のキャットフードです。原材料は地元で採れた新鮮なものを使っています。

パッケージは以下のとおりです。

アカナには3種類の味があります。「パシフィカ」は天然ニシンやイワシなど魚を中心としています。「ワイルドプレイリ―」は、放し飼いの鶏を原材料としています。「グラスランド」は、牧草で育てられたラムが原材料に使われています。

パシフィカの原材料は以下のとおりです。

アカナのキャットフードは、新鮮な原材料が使われている点がおすすめのポイントです。また、アカナのキャットフードには、乳酸菌などお腹の状態を良くするものが含まれています。

パシフィカは、魚を原材料にしているため、DHAやEPAなどの身体のサビを落とす機能のオイルを含んでいます。DHAやEPAは、内臓の働きを良くしたり、血液をサラサラにする効果もあるため、7歳以上の猫にとっては、欠かせないオイルです。

7歳以上の猫は免疫力も徐々に落ちてくるため、栄養バランスの良い、良質のキャットフードを与えることが重要です。我が家の猫は、アカナであれば、どの味も食べてくれますが、「パシフィカ」が一番好きなようです。

どの味から始めようか悩むときは、「パシフィカ」から始めてみると良いでしょう。
すべての猫用【アカナキャット】

ロイヤルカナン 療法食 消化器サポート(可用性繊維)

あなたの猫のウンチをみて、コロコロしたウンチを出しているようなら、便秘になっている可能性があります。そのような猫におすすめなのが、「ロイヤルカナン 療法食 消化器サポート(可用性繊維)」です。

実際のパッケージは以下のとおりです。

キャットフードの原材料は以下のとおりです。

消化器サポートの原材料に含まれる便秘を改善に効き目のあるものは、サイリウム、フラクトオリゴ糖です。

・サイリウム

サイリウムは「結腸の掃除屋」と呼ばれています。水分を含むと、量が増し、腸管の中の老廃物を包み込んで、排出してくれます。

・フラクトオリゴ糖

フラクトオリゴ糖は、腸内に棲みついている善玉菌のエサになり、善玉菌をふやす働きがあります。腸内には、善玉菌、悪玉菌、ひよりみ菌の3種類が棲んでいますが、善玉菌の比率が多くなれば、腸内環境を良い状態に維持することができます。

我が家の猫は、8歳以上ばかりなので、便秘がちになっていました。消化器サポート(可用性繊維)を与えるようになってからは、毎日20㎝ぐらいのウンチをするようになりました。

猫も毎日どっさりウンチが出て気持ちよいのか、排便後は飛び上がって走っていきます。スッキリして気分が良いのでしょう。腸には、免疫機能の約70%が集まっています。腸内環境を良くすることで、免疫力を上げることができます。

ヒルズ 歯と歯ぐきのケア T/D

あなたの猫の口から、口臭がしたり、歯ぐきから血が出たりしているようなら、歯周病を予防するキャットフードを与えるようにしましょう。

歯周病を予防するキャットフードでおすすめのものは、ヒルズの「歯と歯ぐきのケア T/ D」です。

販売されているところは、キャットフードを多種取り扱うペットショップや動物病院などと限定的になります。しかし、ネットではお手軽に購入できます。

ヒルズの「歯と歯ぐきのケア T/D」は、以下のパッケージです。

このキャットフードの特徴は2つあります。

・粗繊維が多く含まれている

「歯と歯ぐきのケア T/D」は、通常のキャットフードと比べると、粗繊維が多く含まれています。実際の量を別のヒルズキャットフードと比較してみましょう。

歯と歯ぐきのケア T/Dの粗繊維は10.5%以下です。実際の写真は、以下で確認できます。

歯と歯ぐきのケアT/Dの粗繊維

一方、ヒルズサイエンスダイエット シニアアドバンス高齢猫用の粗繊維は、3.0%以下となっています。実際の写真は以下で確認できます。

ヒルズサイエンスダイエット シニアアドバンス高齢猫用の粗繊維

歯と歯ぐきのケア T/Dには、通常のキャットフードと比較すると、約3倍の粗繊維が含まれています。キャットフードを噛みしめることで、繊維が歯の表面をゴシゴシ擦り、歯垢(しこう)歯石を掃除してくれるのです。

・キャットフードの1粒が大きい

「歯と歯ぐきのケアT/D」は、1粒あたりの大きさが1㎝四方です。実際の粒は、以下の写真で確認できます。

大きな粒なので、噛まないと飲み込むことができません。猫が、奥歯で粒を噛みしめるたびに、キャットフードの繊維が歯の表面や内側にあたり、歯垢(しこう)を掃除します。

また、キャットフードをよく噛むことで、天然の消毒薬であり、抗菌薬であるだえきを分泌します。口の中を清潔にする働きがあります。

・歯と歯ぐきケア T/Dの与え方

ロイヤルカナンの歯垢・歯石が気になる成猫用と同様に、夜ご飯が終わりしばらくしてから、人間が歯みがきをするように、毎日5粒ほどを与えると良いでしょう。

まとめ

猫の免疫力は、年齢を経るごとに少しずつ下がっていきます。免疫力が下がる原因としては、加齢以外は、「ストレス」「腸内環境の乱れ」「歯周病」などがあります。

あなたの猫のからだの状態をよく観察して、免疫力が下がる原因があれば、それに合わせたキャットフードに変更してあげましょう。

免疫力を維持できれば、大きな病気をすることなく、健康な状態で長生きすることができます。