猫が軟便(下痢)をすると飼い主は、猫の身体の調子が悪いのか心配になります。ただ、キャットフードを急に変更したという理由で軟便(下痢)になったときは、しばらくすれば自然に良くなります。

一方、ストレスやキャットフードの添加物が影響している場合、早めにその原因を取り除いてあげる必要があります。また、下痢(軟便)の原因は、猫が食べてはいけないものをうっかり食べたことによる中毒症状や寄生虫、病気などさまざまです。

以上の理由から、猫がどうして軟便(下痢)になるのかを、飼い主は理解しておく必要があります。そこで今回は、軟便(下痢)の原因と対策についてお話します。

成猫から高齢猫の軟便(下痢)になる原因と対策

成猫になった後に猫が下痢になる原因はさまざまです。猫の下痢にはどのような原因が考えられるのでしょうか。具体的な原因は以下の6つがあります。

  • ストレス
  • キャットフードの原材料に含まれる添加物
  • キャットフードを変更したとき
  • 猫にとって下痢を引き起こす原因となる食べ物
  • 寄生虫が原因で起こる下痢
  • 高齢猫におこる猫の病気による下痢

それでは、これからそれぞれの内容について説明をしていきます。

ストレス

猫は神経質でストレスを感じやすい動物です。猫は変化を好まない性質があるので、環境が大きく変わったときにストレスを強く感じます。

ストレスを感じる環境の変化とは

では、猫がストレスになる環境の変化はどのようなことがあるでしょうか。具体的には下記の4つがあります。

  1. 飼い主の引っ越しにより住む場所が変わった
  2. 飼い主の家族構成が変わった
  3. 新しい動物(犬・猫)を迎えた
  4. 動物病院・ペットホテルに預けられた

上記の1、2、4の場合、猫は新しい環境に対して強く不安を感じることがあります。ただ、猫には個々の性格があり、人懐こい場合は2~3日で慣れます。警戒心が強い性格であれば、1週間ほど部屋の奥に引きこもってしまう場合もあります。その際に下痢になることがあります。

一方、上記3の場合、慎重に対応した方が良いでしょう。特に長い期間、1匹で暮らしていた気ままな先住猫がいる環境に新しい動物を迎えるときは、徐々に慣らすことが大事です。なぜなら、先住猫はテリトリーが荒らされたと感じ、新しい動物を激しく威嚇(いかく)することがあるからです。

ストレスを回避するための対策

では、具体的に先住猫がストレスを感じないための対策はどのようなことに気をつけると良いのでしょうか。新しい動物(猫や犬)を家に迎えた当初はケージに入れて生活し、徐々に慣らすようにしましょう。

また、猫にとっての生活用品(トイレ、食事トレー、水飲みトレー)は必ず別々のものを用意してあげましょう。そして、猫に食事を与える際や遊んであげるときは、先住猫を優先するようにしましょう。飼い主が細かなことに配慮することで、動物同士の秩序が作られます。

キャットフードの原材料に含まれる添加物

キャットフードの価格はさまざまです。1kgあたり690円の価格が安いキャットフードから1kgあたり2,500円の価格が高いキャットフードまで種類はいろいろです。

この価格差はキャットフードの原料の差と考えて良いでしょう。ただ、猫が原材料に添加物が多く含まれた価格の安いキャットフードを食べた場合、軟便(下痢)になります。

添加物が原因になる軟便(下痢)

では、具体的に添加物が多く含まれたキャットフードと無添加のキャットフードの原材料について見てみましょう。

1kgあたり690円のキャットフードの原材料は以下の通りです。

原材料の表示の順番は、キャットフードに含まれている原材料の多いものからとなります。猫は肉食動物のため、一番に必要な栄養素は「タンパク質」です。しかし、このキャットフードは穀類、つまり「穀物」が一番多い原材料となります。

「穀物」が多い場合、カロリーのカサマシ効果はありますが、猫が健康な体を作るためには栄養が不足しています。

代表的な穀物には小麦・トウモロコシ・米があります。これらの穀物の主な栄養素には炭水化物があります。猫は肉食動物のため、「タンパク質」を多く必要とします。猫は肉や魚を食べることで、タンパク質・糖質・脂質に分解することができます。

そのため、猫の体に必要な炭水化物はわずかで良いのです。つまり、大量の炭水化物は猫の消化器官にとっては負担になるのです。

さらに、画像の下段を見ると、赤色、青色、黄色の着色料が含まれていることが分かります。着色料は食べ物の見た目を美味しそうに見せるための食品添加物でが、猫にとっては、健康を害する原材料です。

ちなみに、我が家の猫に上記のキャットフードを与えたときがありました。猫が好む味付けになっており、食いつきは良かったのですが、便がべとべとした下痢便で悪臭を放っていたため与えるのを止めました。

猫の食いつきが良くても栄養を摂取できなかったり、着色料がたくさん使われていたりするキャットフードでは、猫の健康を維持することはできません。

一方、1kgあたり2,500円のキャットフードの原材料を確認してみましょう。以下の通りです。

原材料の表示からは、猫にとって必要なタンパク質が豊富に含まれていることが分かります。主な原材料は「新鮮丸ごと太平洋ニシン」「新鮮丸ごと太平洋イワシ」などの表示があります。

他に原材料に含まれているものは、豆・野菜・果物などです。これらの原材料には、タンパク質、炭水化物、食物繊維、ビタミンがバランス良く含まれています。さらに、先ほどのキャットフードと違い、着色料のような食品添加物は含まれていません。

先ほどの1kg・690円のキャットフードと、1kg・2,500円のキャットフードを比較すると、2,500円÷690円=3.62倍になります。この価格差はキャットフードの原材料の品質の差になります。

2つのキャットフードの原材料の表示を比べてみましたが、品質の差は価格の差と考えて良いでしょう。猫の健康を考えた場合、1kg・690円のキャットフードのように、無駄に食品添加物が含まれているキャットフードを与えることはとても危険です。
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良質なキャットフードでの対策

添加物が多く含まれたキャットフードを人間の食事に置き換えると、ジャンクフードやスナック菓子の類になります。たまに食べるのは良いですが、栄養バランスが偏っているため食べ続けると健康状態を損なう危険性があります。添加物が原因で将来的にアレルギーやガンなどの病気を発症するリスクが高まります。

毎日の食事であるキャットフードは栄養バランスの良いものが適しています。栄養バランスの良いキャットフードであれば、猫の胃腸に負担にならず軟便(下痢)になることはありません。

キャットフードを変更したとき

通常、猫に与えるキャットフードは一定ですが、さまざまな理由で変更することがあります。その際、急激に与えるキャットフードを変更すると、猫が軟便(下痢)になることがあります。

キャットフードの変更と猫の体

なぜ、猫はキャットフードを急に変えると軟便(下痢)になるのでしょうか。それは、猫は体内環境を一定に保つように体が作られているからです。

猫は、食べ物の影響で腸内環境が大きく変わると、元の状態へ戻そうとします。これは、猫の体の機能として備わっているため、普通に起こることです。心配する必要はありませんが、急激な変化は避けることが重要です。

キャットフードを変えるときの注意点

このような急激な変化による軟便(下痢)の対策には以下のようなことに気をつけると良いでしょう。

猫に与えるキャットフードを新しくする場合、一気に変えようとするのではなく、少しずつ切り替えるようにしましょう。切り替え期間は5日を目途に行いましょう。具体的には以下の通りです。

  • 1日目 今までのフード90% 新しいフード10%
  • 2日目 今までのフード70% 新しいフード30%
  • 3日目 今までのフード50% 新しいフード50%
  • 4日目 今までのフード30% 新しいフード70%
  • 5日目 今までのフード10% 新しいフード90%

上記のように徐々に変更することで猫の体に負担をかけません。気長に取り組むことが大事です。

猫にとって下痢を引き起こす原因となる食べ物

人間と同居する猫がうっかり食べて下痢を引き起こする食べ物は以下の通りです。

【ネギ類】

生ネギ・ニラ・ネギ・ニンニクなどに含まれる成分が原因で貧血・下痢・嘔吐、発熱などの中毒症状を引き起こします。カレー、味噌汁、ハンバーグなど加熱調理した後もネギ類の成分は分解されないため、猫に与えてはいけません。

【カフェインの入った飲み物】

コーヒー、緑茶、紅茶にはカフェインが含まれています。猫が多量に飲むことは考えられませんが、猫が誤って飲んでしまった場合、下痢・嘔吐・多尿・てんかん発作を起こすことがあります。

【牛乳】

猫は乳糖(ラクトース)を分解できる酵素をもっていないため、下痢を起こします。与えないようにしましょう。

【花や観葉植物】

観葉植物のポトスやアイビー、鉢植えのシクラメンを食べると嘔吐・下痢・皮膚炎を引き起こします。

猫は自分の被毛を舐めて毛の手入れをします。その時に飲み込んだ毛を吐こうとして、植物の葉を食べることがあります。猫が間違って観葉植物のポトスやアイビー、鉢植えのシクラメンを食べてしまうことがあります。

ポトスは以下のような植物です。

アイビーは以下のような植物です。

シクラメンは以下のような花がついた植物です。

家の中に飾ってある一般的な植物です。ただ、猫にとっては危険な植物になります。

寄生虫が原因で起こる下痢

野良猫を保護したときは、必ず寄生虫に感染しているかどうかを確認しましょう。寄生虫はさまざまな種類があり感染症状は異なります。ただ、代表的な症状に下痢・嘔吐があります。

寄生虫は駆虫剤(くちゅうざい)を投与することで猫の体内からはいなくなります。猫が寄生虫を持ったままだと、同居猫への感染や、人間に対しても感染する恐れがあり危険です。

高齢猫に起こる猫の病気による下痢

猫が高齢化することで慢性腎不全・糖尿病・甲状腺機能亢進症なの病気になるリスクが高まります。それらの症状には共通して下痢があります。

シニア猫~高齢猫になってきた際に、たびたび下痢をするようなことがあれば注意した方が良いでしょう。

猫が軟便(下痢)を引き起こすには相応の原因があります。大概は「環境を変えること」「キャットフードを変えること」で改善します。日ごろから、飼い主は猫のウンチを観察し、軟便(下痢)だと感じたら早めに対策を考えてあげることが重要です。

成猫以上の猫の軟便(下痢)におすすめキャットフード

猫が軟便(下痢)にならないキャットフードとは、猫の体に合ったものです。一方、猫がキャットフードを食べて軟便(下痢)が続くようであれば、そのキャットフードは猫の体に合っていない可能性があります。そのため、添加物が含まれていない良質なキャットフードを選ぶようにしましょう。

良質なキャットフードを選ぶポイントは、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラル、食物繊維のバランスの良いものです。

今回おすすめするキャットフードは栄養バランスの良いものを選びました。ただ、キャットフードの価格は、1kgあたり2,500円ほどになります。先に述べた1kgあたり690円のキャットフードと比較すると高いですが、長い目で猫の健康を考えたなら原材料が良い栄養バランスの良いキャットフードを選ぶことが大事です。

具体的には以下の2つのキャットフードがおすすめです。

アカナ グラスランド

パッケージは以下の通りです。

「アカナ グラスランド」は、穀物フリー(グレインフリー)のキャットフードです。穀物フリー(グレインフリー)とは、穀物(小麦・米・トウモロコシ)が含まれていないキャットフードのことです。猫は肉食動物なので良質なタンパク質を多く必要としています。

一方、猫は炭水化物の消化が苦手な動物です。理由は、猫のだ液には炭水化物を消化するための酵素(こうそ)が少量しかないからです。また、雑食の人間や犬と比較すると腸の長さも短いため、穀物の消化は腸に負担がかかります。

穀物フリー(グレインフリー)のキャットフードは、猫の胃腸に負担が掛からないためおすすめです。

原材料は以下の通りです。

「アカナ グラスランド」はカナダ産のキャットフードです。原材料の一覧の表示にこだわりが溢れています。

原材料の最初に表示されているラム肉(羊肉)の原料になる羊のエサは飼料ではなく、牧草です。その他にも「新鮮な〇〇」と表示があり、キャットフードに加工される前の原材料の状態が詳しく表示されています。

価格は1kgあたり2,500円ほどですが、安心できる原材料が使われていると考えれば納得できる値段です。飼い猫に良質なキャットフードを与えたいと感じる方におすすめです。

ちなみに、我が家の猫たちは数種類のキャットフードをローテーションしています。「アカナ グラスランド」はそのうちの一つです。どの猫も好んで食べますし、ウンチが軟便(下痢)になることはありません。

モグニャン

パッケージは以下の通りです。

先に紹介した「アカナ グラスランド」同様に穀物フリー(グレインフリー)のキャットフードです。原材料の詳細は以下の通りです。

「モグニャン」はイギリス産のキャットフードです。国際規格SAI GROBALという国際規格でAランクを取得しています。この国際規格は具体的に、工場の製造ライン、機械、衛生環境について厳しい基準が設けられています。

私たちは、日ごろキャットフードがどのような工場で製造されているのかについて見ることはありません。ただ、「モグニャン」は、製造工場の衛生環境などがAランクを取得していることから、キャットフードの製造工程に問題がないことが分かります。

また、実際の原材料については、最初に白身魚が表示されています。白身魚は高タンパク、低脂肪です。タンパク質のアミノ酸組成が高いことが特徴です。脂肪が少ないため消化の良い食材です。「モグニャン」はどの年齢の猫でも必要な栄養が得られるキャットフードです。

ちなみに、我が家は7歳以上の猫ばかりです。消化に負担が掛からないキャットフードを与えたいと考えており、「モグニャン」を継続的に与えています。「モグニャン」は「アカナ グラスランド」と同様に好んで食べてくれますし、軟便(下痢)になることはありません。

価格は1kgあたり2,850円です。ただ、まとめ買い割引や定期購入をすることで20%割引になるため、安く購入することができます。

世の中にさまざまな種類のキャットフードが流通していますので、上記のおすすめのキャットフードは一般的に価格が高いと感じます。ただ、原材料にこだわりがある品質の良いキャットフードを選ぼうと思えば、相応の価格は必要です。

品質と価格はイコールであり、品質と健康もイコールです。飼い猫は大事な家族です。良質なキャットフードを与えてあげましょう。
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まとめ

猫が軟便(下痢)になった際に考えられる原因は、ストレスとキャットフードの添加物があり、それぞれに対策があります。

ストレスの原因は、急激な環境の変化が一番大きいです。引っ越しや家族構成が変化すれば、猫はストレスを感じ、下痢をすることがあります。猫が環境に慣れるまで静かに見守ってあげましょう。

ただ、新しい動物を迎える場合、先住猫がテリトリーを荒らされたと感じないよう気を使いましょう。対策としては、新しく迎える動物はケージに入れておくと良いでしょう。それぞれの生活用品(トイレ、食事トレー、水トレー)は別々のものを準備しましょう。

添加物の多く含まれたキャットフードを食べた猫のウンチは悪臭を放ちます。一方、原料が良質のキャットフードを食べた猫のウンチの臭いは気になりません。

添加物が原因の軟便(下痢)を疑う場合、見た目はべとべとした下痢便で、便の臭いも悪臭を放っているときがあります。その際は、早々に添加物が含まれていないキャットフードに切り替た方が良いでしょう。着色料はキャットフードに色を付けるためのものです。猫の食事としては必要のないものです。

一方、良質なキャットフードを選ぶ目安となるのは価格です。今回2つのおすすめキャットフードを紹介しましたが、どちらも1kgあたり2,500円ほどします。

おすすめの理由は3つあります。

・穀物フリー(グレインフリー)で猫の胃腸に負担を掛けない

・新鮮で良質の原材料が使われている

・酸化防止剤としては自然のものが使用されているが、それ以外の添加物は含まれていない

猫は大切な家族です。大切な家族の健康を守るためには質の良い食事が基本です。