尿路結石は猫が最もかかりやすい病気です。尿路結石を発症する年齢は、1~2歳の若い猫から12歳以上の高齢猫まで幅広いため、猫の飼い主は、尿路結石について良く知っておくことが大事です。

尿路結石はとても厄介な病気で、治療をして治ったあとも、同じ症状を繰り返すことがあります。また、尿路結石の発見がおくれることで、猫の命を危険にさらすこともあります。

私たち飼い主は、日ごろから尿路結石を予防するキャットフードを選ぶことがとても重要になります。ただ、尿路結石ができる原因はいろいろあります。キャットフードだけでなく、生活する環境に気を配ることも大事です。

今回の記事は、尿路結石を予防するための方法とおすすめキャットフードについてお話します。

我が家では5匹の猫を飼っています。7歳以上の猫ばかりですが、今までに尿結石でのトラブルを経験したことはありません。尿結石は発見が遅れると猫の命を脅かすこともあります。

日ごろから予防を心がけることで避けることができます。今回紹介する尿路結石を予防するキャットフードは食いつきが良い上に、原材料も吟味されています。あなたの猫も気に入って食べてくれるものばかりです。

尿路結石とは

尿路結石(にょうろけっせき)とは、腎臓(じんぞう)、尿管(にょうかん)、膀胱(ぼうこう)、尿道(にょうどう)である尿の路に結石ができる病気です。

猫の尿路結石で一番多いのがストルバイト結石(リン酸アンモニウムマグネシウム)です。一方、二番目に多いシュウ酸カルシウム結石です。どちらも身体から不要になったミネラルが腎臓や膀胱内で結びついて出来る結石です。

猫に尿路結石ができると以下のような症状が見られます。

・おしっこが出にくくなり、トイレでうずくまっていることがある

・排尿時に思うようにおしっこが出ないため痛みで鳴き声を上げる

・トイレに何回も入ったり出たりを繰り返す

・おしっこに血が混じる

メス猫よりも尿道が狭いオス猫がかかりやすい病気です。もし、尿路結石が原因でおしっこが全く出せない状態になれば、身体中に毒素がまわり命の危険にさらされるほどの状態を招きます。

また、尿路結石は一度患うと、癖になり何度も患うことがあります。飼い主は、猫が尿結石で辛い状態にならないよう、日ごろから予防を心がけることがとても大事です。

まずは、尿路結石を予防するためのポイントについて詳しくお話をします。

尿路結石を予防するためのポイント

尿路結石には、ストルバイト結石(リン酸アンモニウムマグネシウム)とシュウ酸カルシウムがあります。これら2つの尿路結石を予防するためのポイントは以下の2つです。

・十分な水分摂取をする

・おしっこのphを適正に保つ

十分な水分摂取

猫の先祖が乾燥地帯に暮らしていたため、猫は少量の水で生活できる身体に進化しました。しかし、猫の身体の60%~70%は水分で出来ています。猫は水が少ない場所でも生きていけますが、猫が健康に生活をするためにはたっぷりの水は必要です。

猫が水分の摂取が少ないと排出されるおしっこの量が少なくなります。そうなると、腎臓や膀胱のおしっこに含まれているミネラル(リン、カルシウム、マグネシウム)が濃くなり、結晶化や結石化することになります。

一方、猫が水分を多く摂取するとおしっこの量は増えます。そのため、ミネラルが濃くなる前におしっこと一緒に排出されれば、結晶化したり結石化することはありません。

尿結石症を予防するための大事なポイントは、猫にたっぷり水を飲んでもらうことです。そのためには、猫がいつでも好きな時に水を飲めるよう、水の入った器を猫の活動場所にいくつか置いておくようにしましょう。

ちなみに我が家の猫達は、食後に水をのむことが多いです。そのため、食事場所の近くに水の入った容器を3つ並べて置いてあります。その他は、猫が良く通る場所に水の入った容器を3か所置いてあります。

注意点としては、どの水も常に清潔に保つように気をつけています。なぜなら、猫はとてもきれい好きなため、水の中にホコリやキャットフードの食べかすが浮いていると嫌がって飲まないからです。

猫に水を飲んでもらうためには、きれいな水をいつも用意しておくことが重要です。

ただ、どうしてもあなたの猫が水をあまり飲まないと感じるのであれば、毎日与える食事をウェットフードに切り替えることをおすすめします。ウェットフードは70~80%が水分で出来ています。一方、ドライのキャットフードの水分は10%以下です。

ウェットフードなら食事をしながら水分を摂取できるので、なかなか水を飲まない猫であれば、最も自然な水分摂取の方法になります。

水分摂取を促すウェットフード

ウェットフードには、いろんなタイプのものがあります。

スープがたっぷり含まれているものはフランスのペットフードメーカーであるロイヤルカナンのパウチ入りのものです。

パッケージは以下の通りです。

実際の中身は以下のとおりです。

我が家は15歳以上の猫が多いため、高齢猫用のものを常備してますが、若い猫向け、ダイエット用のライトなどいろんなバリエーションのものがあります。

次はイタリア原産の自然派キャットフードであるアルモネイチャーのものを2種類紹介します。

アルモネイチャーはウェットフードの種類がとにかく多いのが特徴です。ムースタイプ、フレークタイプなどさまざまな食感が楽しめるため、猫が飽きて食べなくなったということがありません。

特に我が家の猫が好んで食べているのは以下のムースタイプです。

とてもソフトな食感で、のど越しが良いらしく大人気です。写真のものはラム肉メインのものですが、魚味、動物肉など全部で10種類ぐらいの味が楽しめます。

以下のものはアルモネイチャーのフレークタイプになります。

鮭の水煮したものに、ニンジンが入っています。他にも、鶏肉とパイナップル、鶏肉とマンゴ―などのものもあります。猫は細かく刻んであれば野菜、果物も問題なく食べてくれます。

生々しい魚の食感を好む猫はフレークタイプを選んであげましょう。

上記の3つの写真でも確認ができますが、ウェットフードのほとんどが水分です。そのため、ウェットフードを与えるようになれば、水分の摂取量が増えるため、おしっこの量も増えます。そうなれば、尿の中のミネラルが、腎臓や膀胱内に長く留まることが無いため、ミネラル同士が結びついて結石を作ることがありません。

あなたの猫が水をあまり飲まないようであれば、1食をウェットフードに切り替えるとスムーズに水分補給ができます。

水分摂取を促すユリナリーケア

猫に水分摂取を促す方法としては、ドライタイプのキャットフードをウェットフードに変更するのは最適な方法です。

ただ、今までドライタイプのキャットフードしか食べたことのない猫の場合、ウェットフードをなかなか食べてくれないことがあります。そのような場合、フランスのペットフードメーカーであるロイヤルカナンが販売しているユリナリーケアがおすすめです。

ユリナリーケアのパッケージは以下の通りです。

ユリナリーケアは、尿路結石を予防するために、ミネラル(マグネシウム、リン、カルシウム)の量が調整されています。これは、おしっこに排出される余分なミネラルを少なくする工夫です。

さらに、猫の水を飲む量を増やすため、ナトリウム(塩)の量が他の商品よりは少し多めに含まれています。塩気のあるものを食べると、喉が渇いて水を飲みたくなる生理機能に着目したキャットフードです。

ユリナリーケアに含まれるナトリウム(塩)は0.7%です。(ロイヤルカナンのホームページの成分表で確認)他のロイヤルカナンのキャットフードに含まれるナトリウム(塩)は、0.3%~0.6%です。

ユリナリーケアの塩分多いとはいえ、他のキャットフードと比較してもごく少量にとどまっています。ナトリウムは、身体の水分バランスの調整や栄養吸収や神経を伝達するために欠かせないミネラルです。

ユリナリーケアのナトリウム(塩)が0.7%で通常よりも多く含まれている事について、猫の身体に対して害になるのではと心配する必要はありません。

猫にとっては、水を飲まない習慣で過ごすことの方が、後々、尿路結石や腎臓の病気をつくる原因になります。あなたの猫がしっかり水分を摂取できるよう、ユリナリーケアのような機能派フードを活用することをおすすめします。

おしっこのphを適正に保つ

猫のおしっこは、ph値が6.5~7の弱酸性~中性であれば正常です。ph値とは、水素イオン濃度指数のことで、液体の性質(酸性・中性・アルカリ性)を数値で示します。

ph値を数字で表すと、0~7未満=酸性、7=中性、7.1~14=アルカリ性になります。

ストラバイト結石(リン酸アンモニウムマグネシウム)は、猫のおしっこがアルカリ性に傾くことで作られます。しかし、酸性に傾けば、溶けておしっこと一緒に体外に排出されます。

一方、シュウ酸カルシウム結石は、猫のおしっこが強く酸性に傾くことで作られます。ただ、一度出来てしまったシュウ酸カルシウム結石はおしっこがアルカリ性に傾いても溶けることがないため、病院での治療が必要になります。

猫のおしっこが、アルカリ性に傾きすぎても、酸性に傾きすぎても結石を作ってしまいます。結石を予防するためには、猫のおしっこが、弱酸性から中性の間で維持されるのが丁度良いのです。

我が家では、1~2か月に1回ぐらいですが、リトマス試験紙を使って、猫のおしっこのph値を確認しています。おしっこを測るタイミングとしては、「猫が朝起きてから最初にするおしっこ」と「食事をした後のおしっこ」の2回に渡って調べるのが良いです。

なぜなら、猫のおしっこは寝ている時、酸性に傾きます。そのため、朝一番最初のおしっこは、ph値が一番低い酸性を示しています。

また、食後は食べ物を消化するときに胃酸が出るためアルカリ性寄りにph値が動きます。そのため、アルカリ度がどのくらい高いかを確認する際は食後のおしっこを測るのが適しています。

もし、あなたの猫のおしっこのphを測る場合は、1週間の間を目安に、朝起きた時と食後のタイミングをそれぞれ見つけて調べてみると良いでしょう。

以下は、我が家の15歳のオス猫の朝起きてから最初したおしっこです。

上記のリトマス試験紙の変化した色と台紙の標準色を見比べると、ph値6.5の弱酸性と色味が近いことが分かります。このことから、朝一番のおしっこは弱酸性であることが分かります。

もし、このph値が5.5~6程を示しているようなら、酸性度が強いおしっこです。おしっこの酸性度が強すぎる場合、シュウ酸カルシウム結石を作る可能性があります。

以下は、上記の検査と同じ15歳のオス猫が食事をした後のおしっこです。

上記のリトマス試験紙の変化した色と台紙の標準色を見比べると、ph値7の中性と色味が近いことがわかります。食後は胃酸の影響でアルカリ性に傾くのが普通です。

もし、ph値が7.5以上になれば、アルカリ性の尿になっています。アルカリ性の尿は、ストラバイト結石を作る可能性があります。

このように、猫のおしっこのph値は1日の中で変化しています。あなたの猫のph値がいつもどのくらいの幅で変化しているのかを知っておくことは、尿路結石を予防するためにはとても重要です。

リトマス試験紙は、アマゾンなどで販売しています。尿結石を予防するために、2~3か月に一回は、あなたの猫のおしっこのphチェックをすることをおすすめします。

次に、おしっこのph値を弱酸性から中性の間で管理するためのポイントについてお話します。

おしっこのph値を適正に保つキャットフードと与え方

では、猫のおしっこを弱酸性から中性の間で管理するためのポイントにはどのようなものがあるのでしょうか。以下に具体的な2つのポイントについて説明をします。

・動物性タンパク質を多く含むキャットフードを与える

キャットフードの原材料でおしっこのphは変化します。動物性タンパク質を多く含むものは、おしっこが酸性を示します。一方、植物性の原材料が多い場合、おしっこはアルカリ性になる傾向があります。

あなたの猫に与えているキャットフードの原材料をチェックしてみましょう。小麦やトウモロコシ、米が原材料の一番最初に表示されていませんか?原材料が以下のようであれば、要注意です。

原材料は多く含まれているものから順番に記載されるというルールがあります。上記のキャットフードは、穀類が一番多く含まれています。猫にとって肝心な動物性タンパク質は、家禽(かきん)ミールです。

家禽とは、ニワトリやアヒル、七面鳥のことをいいます。ミールとは、食肉を取った後の残りの部分(骨や内臓など)を熱処理で乾燥させた後、細かな粉にしたものをいいます。

食肉部分が含まれていないため、肉食動物の猫にとって適したキャットフードとは言えません。

猫は肉食動物であるため、質の良い動物性のタンパク質が十分に含まれたキャットフードが適しています。動物性のタンパク質は、猫のおしっこを酸性に保つことにもつながります。

原材料をチェックするときは、タンパク質の量や質をしっかり確認しましょう。

・クランベリーが含まれているキャットフードを与える

クランベリーに含まれている「キナ酸」が身体に吸収されると、おしっこのph値を弱酸性に保つ働きがあります。クランベリーは尿のトラブルに効果のある果物であるため、人間用のサプリメントも作られています。

自然派素材を原材料として使っているキャットフードには、クランベリーが含まれているものが多くあります。

おしっこのph値を適正に保つおすすめキャットフード

良質なタンパク質とクランベリーが含まれているキャットフードを紹介します。我が家の猫5匹の内3匹は15歳以上の高齢猫ですが、今までに尿結石を患ったことがありません。

与えるキャットフードはいろいろなものをローテーションしていますが、以下のキャットフードは継続的に与えているものです。

オリジン シックスフィッシュ

アメリカのチャンピオンペットフーズ社から販売されているオリジンのキャットフードです。4種類の味があります。以下のパッケージは魚味のものです。

シックスフィッシュのメインとなる材料には大西洋で獲れた新鮮なサバ、ニシン、カレイなどの魚が使われています。タンパク質の含有量の割合が38%以上あります。タンパク質が多く含まれていれば、尿phを酸性に保つことができるため、尿結石対策としても理想的です。

他にも、新鮮な野菜や果物、ハーブ、乳酸菌などがバランス良く含まれているため、好き嫌いの多い猫も好んで食べてくれるキャットフードです。

ただ、オリジンは原材料の質がとても良いこともあり、価格は2㎏で6,804円(税込み)です。ドライフードの中では高級な部類のキャットフードです。

モグニャン

モグニャンはイギリス産のキャットフードです。以下はパッケージです。

モグニャンの原材料には、低脂肪高タンパクな白身魚がふんだんに使われています。タンパク質の含有量が多い為、猫の尿phを酸性に保つことができます。

また、含まれる果物には尿結石に効果を発揮するクランベリーが含まれています。キャットフード自体の香が強く、初め与えたときは、猫によっては好き嫌いが出る場合もありますが、慣れてくればどの猫も好んで食べてくれます。

モグニャンは原材料の品質が大変良いため、価格は1.5㎏で4,276円(税込み)です。ただ、割引制度などを活用すれば最大20%オフにすることも出来ます。

尿結石予防ができる高品質なキャットフードであるため、あなたの猫の食い付きを見ながら、お得なまとめ買いを検討することをおすすめします。

ナウ

ナウはカナダ産のキャットフードです。キャットフードを製造する際に、少量ずつ90℃の低温でゆっくり加熱して作られます。そのため、栄養を壊すことなく良質な素材が生かされています。

パッケージは以下の通りです。

パッケージは成用のものですが、子猫用、シニア猫用など年齢別になっています。

原材料は七面鳥、サーモン、鴨肉を中心に新鮮な野菜、果物、ハーブ、乳酸菌が含まれています。タンパク質の含有率が多い点、果物の中にクランベリーが含まれている点を見ても尿結石予防としては適したキャットフードになります。

極端にクセのある匂いもなく、猫の食い付きは上々です。猫特有の食べ飽きがあまりない点では、3種類の中で1番のキャットフードだと感じます。

価格は1.81kgで5,616円(税込み)です。原材料の質を考えたなら、1.5㎏~2㎏で4,000円~7,000円の価格になります。価格は少し高めと感じるかもしれませんが、健康を維持することができる安心安全なキャットフードです。

まとめ

尿路結石を予防するためには水分摂取が一番重要です。尿路結石は身体に不要なミネラルが腎臓や膀胱内で結びつくことで結石化します。しかし、水分を十分に摂取していれば、ミネラルが水に溶けて体外に排出されるため、結石化することはありません。

あなたの猫が日ごろからあまり水を飲まないようであれば、食事で水分摂取を促す工夫をしましょう。

ウェットフードは全体の70%以上が水分です。食事を摂りながら水分が摂取できるため、最も自然な水分補給法です。あなたの猫の好みに合うものを選んであげると良いでしょう。

ウェットフードは水分補給するには一番簡単な方法ですが、ドライフードと食感が違いすぎるため警戒心の強い猫は食べてくれない時もあります。

そんなときは、ロイヤルカナンの機能派フードのユリナリーケアを試してみましょう。ドライフードなのでウェットフードほどの拒否反応なく食べてくれるはずです。

尿結石を予防するために飼い主は2~3か月に1回尿のph値をチェックしましょう。1日のうちにおしっこのph値は一定ではないため、ph値のチェックは、朝1番と食後の2回するようにしましょう。あなたの猫のおしっこが弱酸性から中性の間で推移していれば尿結石が作られる心配はありません。

もし、あなたの猫のおしっこがアルカリ性に傾きがちであれば、キャットフードを変更するのがおすすめです。

猫のおしっこを弱酸性~中性の間で維持するためには、良質なタンパク質が豊富なもの、クランベリーが含有されているものを選んであげると良いでしょう。

オリジン、モグニャン、ナウなどのキャットフードは、猫の食い付きがとても良いおすすめのキャットフードです。尿路結石は繰り返すことも多い厄介な病気です。予防を心がけることが愛猫にとっても飼い主にとっても重要です。