オリジンは、肉食動物の猫が必要とするタンパク質の「質と量」を究極に追求したキャットフードです。そのため、ネットでの評判や感想には高評価なものが目立ちます。
このような理由から、オリジンのキャットフードは、猫の健康を願うあなたにとって気になるフードなのではないでしょうか。
今回は、オリジンのキャットフードに使われている原材料や栄養成分を見ていきます。また、我が家の猫達も実際にオリジンを試してみたときの感想や体調の変化、食いつきの状況についてもお話します。
オリジンの魅力を十分に理解しましょう。そうすることで、オリジンのキャットフードが、あなたの猫の健康維持に適正かどうかを正しく判断することができます。
もくじ
オリジンのキャットフードでのこだわり
オリジンキャットフードは肉食動物の猫が本来もっている食のこだわりを追求しているキャットフードです。一番こだわりが強く反映されているのは、タンパク質についてです。他社のキャットフードと比較してもタンパク質の含有量は多めになっています。
また、オリジンの製造工場はアメリカにあります。キャットフードの原材料となる肉や魚は、地元産の新鮮なもののみを使用しています。そのため、人間用の食品と同じレベルが確保され、結果的に栄養価の高いキャットフードができあがります。
オリジンキャットフードには、炭水化物を控えた作りになっています。なぜなら、炭水化物は肉食動物の猫にとって必要な栄養素ではないため、消化する際に負担がかかるためです。猫はタンパク質から糖質と脂肪を合成できるため炭水化物を摂りすぎると肥満につながります。
オリジンキャットフードの原材料
オリジンキャットフードには4種類の味があります。今回はその内の2種類を紹介します。1つ目は「キャット&キティ」です。キャット&キティは、新鮮な鶏肉や七面鳥の他に、サバやニシンなども含まれているタイプです。2つ目は「シックスフィッシュ」です。シックスフィッシュは、サバ、ニシン、カレイをはじめとする合計6種類の新鮮な魚のみが含まれたフードです。
オリジンの「キャット&キティ」に含まれる原材料
キャット&キティの原材料は以下の通りです。
原材料に使われているメインの材料は、地元産の鶏肉、七面鳥、鶏のレバーや心臓、七面鳥のレバーや心臓、天然のサバ、ニシンなど多様です。これらのタンパク質は人間用の食材が使われているため、新鮮で栄養価が高いのが特徴です。
さらに、鶏や魚の特定した部位の身だけではなく、内臓も含めた食材を原材料にすることで、食材を丸ごと食べることができます。そのため、猫が必要なアミノ酸をバランス良く摂取することができます。
また、オリジンのキャットフードの炭水化物は、豆類(グリンピース、白いんげん豆、赤レンズ豆など)が使われています。豆類は、血糖値(けっとうち)の上昇がとても穏やかな食材です。そのため、血糖値が急上昇することがなく、糖尿病(とうにょうびょう)になる危険性を抑えることができます。
その他に、新鮮な野菜や果物、ハーブが豊富に含まれているため、ビタミン、ミネラル、食物繊維など猫が必要とする栄養素を自然のものから摂り入れることができます。
オリジンの「シックスフィッシュ」に含まれる原材料
シックスフィッシュの原材料は以下の通りです。
原材料の中のメインになる6種類の魚です。サバ、ニシン、カレイ、アカディアンレッドフィッシュ、アンコウ、シルバーヘイクなど全て天然魚が使われています。アカディアンレッドフィッシュやシルバーヘイクなどは、日本ではなじみが薄い魚ですが、サバ、ニシン、カレイ、アンコウなどは日常的に良く目にする魚です。
魚がメインで作られたシックスフィッシュは、先に紹介したキャット&キティと同じく、人間用のものが使われているため新鮮で栄養価が高いのが特徴です。
魚の一部の身だけでなく、内臓も含めた全体が原材料に使われています。そのため、幅広いアミノ酸が摂取できることから、肉食動物の猫にとても適したキャットフードになっています。
良質なタンパク質が豊富という部分では、キャット&キティ、シックスフィッシュどちらも同じくらい優れたキャットフードになります。
中でも、シックスフィッシュは猫の身体で合成できないオメガ3脂肪酸が多く含まれます。オメガ3脂肪酸は、海の食材に多く含まれており、不足すると毛艶がなくなり、フケ、食欲低下、体重減少を招きます。
オメガ3脂肪酸の中で代表されるDHA・EPAにはさまざまな健康に良い効能があるため、猫には積極的に与えたい栄養素です。では、DHA・EPAの具体的な効能についてお話をしましょう。
DHA・EPAの効能
DHA・EPAは血管の中に溜まった中性脂肪やコレステロールを掃除する働きがあり、血液をサラサラにする効果があります。そのため、血管を若々しい弾力のある状態に保つことができます。そのため、身体全体に血液がくまなく巡り、栄養を十分に運ぶことができます。
また、DHA・EPAには便秘を解消する効果があります。標準的な猫は人間の人差し指ほどのウンチを1日に1回します。しかし、日ごろから十分な水分を摂らない猫の場合、ドライフードのみを与えていると水分が不足してウンチが硬く出にくくなるため便秘になります。
DHA・EPAには、腸を潤す効果があるため、硬くなったウンチをするっと出す効果があります。毎日コツコツ摂取すれば、便秘を防ぐことができるのです。もし、あなたの猫のウンチの状態が水分が少ないコロコロウンチが続いているようであれば、シックスフィッシュを試してみると良いでしょう。
尚、DHA・EPAは摂り過ぎで不都合が起こるものではありません。DHA・EPAは魚がメインになるキャットフードならではの非常に身体に良い成分なのです。
オリジンのキャットフードの栄養成分
次に、キャットフードの実際の栄養成分について見てみましょう。以下はそれぞれの栄養素の含まれる割合の表になります。
キャット&キティ |
シックスフィッシュ |
|
タンパク質(以上) | 40% | 40% |
脂肪(以上) | 20% | 20% |
繊維(以下) | 3% | 3% |
水分(以下) | 10% | 10% |
カルシウム(以上) | 1.2% | 1.5% |
リン(以下) | 1% | 1.3% |
マグネシウム(以下) | 0.1% | 0.1% |
タウリン(以上) | 0.2% | 0.3% |
オメガ6(以上) | 3.5% | 2.5% |
オメガ3(以上) | 0.8% | 2.1% |
DHA(以上) | 0.2% | 1.1% |
EPA(以上) | 0.2% | 0.65% |
タンパク質は、どちらも40%以上になっています。一般的には、アメリカにある米国飼料検査官協会(AAFCO)が定める、猫が必要とするタンパク質量の基準は26%以上と定められています。
そのため、一般的なキャットフードのタンパク質量は、28%~37%で作られています。いろんなキャットフードがある中で、オリジンキャットフードはタンパク質量の多さではトップレベルです。
次は、オメガ6脂肪酸、オメガ3脂肪酸について見ていきましょう。まずは、オメガ6脂肪酸、オメガ3脂肪酸とは、猫の身体で合成できないため必ず食事で摂る必要のある栄養素です。
オメガ6脂肪酸は、主なものにコーン油、大豆油などがあります。コレステロールを減らす働きがありますが、悪玉だけでなく善玉まで減らしてしまったり、アレルギーや炎症を促進することがあるため、摂り過ぎには注意が必要です。
一方、オメガ3脂肪酸は、主に青魚、えごま、亜麻仁などがあります。悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やす働きがあります。また、アレルギーや炎症を抑え、便秘を改善する効果もあります。摂り過ぎても身体に影響はありません。どちらかというと不足する傾向にあるため、積極的に摂り入れることが望ましい油です。
オメガ6脂肪酸とオメガ3脂肪酸は、どちらも不足すると毛並が悪くなったり、肝臓、腎臓の働きを鈍らせます。ただ、対照的な働きをするため、バランス良く摂取する必要があります。
理想的な摂取量は、オメガ6脂肪酸(2~4):オメガ3脂肪酸(1)になります。上記の栄養成分表を見ると以下のようになります。
キャット&キティは、オメガ6(3.5%):オメガ3(0.8%)=(約4):(1)になります。
シックスフィッシュは、オメガ6(2.5%):オメガ3(2.1%)=(約1.2):(1)になります。
どちらもバランスの良い割合になっています。シックスフィッシュは理想的なバランスを大きく超えた量のオメガ3脂肪酸が含まれています。オメガ3脂肪酸は、不足することもあるため多くの量を摂取できるという点では、シックスフィッシュの方が栄養素的には優れています。
オリジンキャットフードを実際に試した結果
ここまで原材料や栄養成分について見てきました。新鮮な食材をふんだんに使い、栄養素も理想的なオリジンのキャットフードですが、実際に食べてみた猫の反応や体調など、どうなるのでしょうか。我が家の7歳~14歳の猫3匹にオリジンを与えてみました。詳細については以下の通りになります。
粒の形と匂い、食いつき
キャットフードの粒は、以下の通りです。
キャットフードは、幅が約1㎝程度、厚さは2~3mm程です。形は写真のとおり不揃いになっています。匂いは、鶏肉ベースのキャット&キティと魚ベースのシックスフィッシュの2種類を比べると、シックスフィッシュの方が強い匂いがします。魚の生々しくも強烈な匂いのため、猫の好みが分かれるキャットフードです。
ちなみに、我が家の猫の場合ですが、どちらの味も残すことなく完食しました。特に魚味は気に入ったらしく、袋を開けると、嬉しそうに私の周りに集まってきます。
ウンチの状態
我が家の猫はシニア以上の猫ばかりです。猫が7歳以上になれば、活動量が減り、筋肉が徐々に減少します。筋肉が少なくなれば、血流も悪くなってしまうため、内臓全体の働きも鈍くなります。そのため、便秘がちになります。
便秘になると、汚い血液が身体に回るため、さまざまな病気を引き起こすことになります。猫が健康に過ごすためには、便秘にならないよう気をつけることが大事です。
そのため、毎日しっかりウンチが出ているかどうかは、猫の健康を確認するバロメーターになります。
我が家の猫にオリジンキャットフードを1週間食べさせた後のウンチは、水分多めのふっくらとしたものでした。毎日規則正しく排便があるため、便自体の匂いも気になりません。オリジンには、食物繊維やオメガ3脂肪酸が豊富だるため、腸内環境が整うことが理由と言えます。
まとめ
オリジンのキャットフードは、良質なタンパク質が豊富に含まれています。タンパク質量は40%以上あり、一般的なキャットフードと比較してもトップレベルの量になります。
猫は、タンパク質を分解して糖を作るため、オリジンのキャットフードには穀物(小麦、トウモロコシ、米)が含まれていません。猫は肉食動物であるため、穀物はほとんど必要としません。穀物が含まれていないことで、急激な血糖値の上昇がなく、糖尿病になる危険性を避けることができます。
オリジンの両方のキャットフードには、DHA・EPAがバランスよく含まれています。その内のシックスフィッシュについては、通常よりも多くの量を摂取することができます。
DHA・EPAには、炎症、アレルギーを抑える効果、悪玉コレステロールをふ減らし、善玉コレステロールを増やす効果、便秘改善効果などさまざまな効果があります。健康のためには、積極的に摂り入れたい油です。
オリジンのキャットフードは、原材料の質の良さ、栄養バランスの良さが際立ちます。あなたの猫に厳選された食材のキャットフードを食べさせてあげたいときは、オリジンのキャットフードを試してみると良いでしょう。