ロイヤルカナンのキャットフードは、大体のペットショップやホームセンターに置いてあり、愛猫家のあなたにとって、とても馴染み深いキャットフードです。

ロイヤルカナンのキャットフードは動物病院で療養食が販売されていたり、試食品が置かれていたりすることもあり、安心・安全なキャットフードと思い込んでしまいがちです。

ですが、ロイヤルカナンのキャットフードには、原材料に酸化防止剤(BHA、没食子酸プロピル)が使われています。ネットの口コミでは、酸化防止剤の発がん性リスクを心配する声があります。実際のところどうなのでしょうか。

飼い主としては、愛猫が健康に過ごしてくれることを願っています。そのため、少しでも不安を感じるようなキャットフードは与えたくないはずです。そこで今回は、ロイヤルカナンのキャットフードに実際に使われている酸化防止剤が安全かどうかを検証してみます。

この記事では、ロイヤルカナンに使用されている酸化防止剤について知ることができます。

ロイヤルカナンのキャットフード

ロイヤルカナンはフランスのペットフードメーカーです。特長は、猫の種類やライフステージ、気になるお悩み別に豊富な種類が販売されています。病気になった際の療養食も製造しているため、動物病院に行くと、以下のように試供品が置かれています。

このようにさまざまなキャットフードを幅広く製造・販売しているロイヤルカナンは、こだわりが強い猫の食性や健康について、調査・研究をする独自の研究所をもっています。そこで検証された結果を基に、キャットフードの種類によって、必要な栄養成分を調整したり、粒の形や大きさを工夫したりします。

ロイヤルカナンのキャットフードを一言で表現するなら、「猫の好みのツボを押さえた栄養価に優れたフード」になります。

今回は、ロイヤルカナンの売れ筋の一つである12歳以上の高齢フード「エイジング12∔」の原材料を見ながら、実際に含まれている酸化防止剤を見ていきます。その前になぜ酸化防止剤が必要なのかについてお話をします。

酸化防止剤の必要性について

酸化防止剤は、食品が空気に触れたり、時間が経過することでキャットフードに含まれている脂肪分が劣化する(酸化)のを防ぐために必要な添加物です。

どんな良いフードでも、酸化することで身体に害を与える食べ物へ変化します。食べ物が酸化すると、見た目が茶色く変色したり、風味が落ちたりします。また、酸化したフードを食べると、動脈硬化(どうみゃくこうか)、がんの発症、アレルギーなど、健康を害する原因になります。

キャットフードを酸化から守るために、酸化防止剤を入れることは猫の健康を守るためにはとても重要なことなのです。

では、実際の原材料を確認していきましょう。

原材料に含まれる酸化防止剤について

ロイヤルカナンの「エイジング12∔」の原材料については以下の通りです。

実際に含まれている酸化防止剤は、人工的に合成された以下の2つが使われています。

・BHA

・没食子酸プロピル

ちなみに、ロイヤルカナンの全てのドライタイプのフードに上記の酸化防止剤が含まれています。

それぞれの酸化防止剤について詳しい解説をしていきます。

BHA(ブチルヒドロキシアニソール)は、もともとエンジンオイルなど工業用油脂に添加されていた酸化防止剤です。その後、食用としても使われるようになり、主に、油脂、バター、魚介類の干物などに使用されています。

没食子酸(ぼっしょくしさん)プロピルは、BHAと同様に油脂、バターの酸化防止剤として使われています。酸化を抑える抗酸化作用は、BHAよりも強力です。

一方、酸化防止剤には自然由来のものがあります。代表的なものとしては、ビタミンE(トコフェロール)やローズマリー抽出物、ビタミンCなどがあります。

ビタミンEは、かぼちゃ、アーモンド、植物油に多く含まれています。ローズマリーはハーブの一種です。ビタミンCは、みかんやレモン、野菜に多く含まれています。私たちが日常食べるものが原料になっているため、人工的なものよりも身体に負担が掛からないイメージがあるため好まれます。

ただ、自然由来のものは、合成された酸化防止剤に比べると保存期間が短く、キャットフードの開封後1か月程度しかありません。それ以上になると、キャットフードに含まれている脂肪分が酸化してしまうため、猫の身体には毒になります。

開封後は早々に食べ切れる量のものを購入することが重要なポイントです。やはり、キャットフードを安定的に酸化から守るためには、人工的に合成された酸化防止剤の方が適しているのです。

しかし、BHAや没食子酸プロピルは、多量に摂取すると「発がん性のリスク」があるという意見があるため、ロイヤルカナンのキャットフードを危険とみなす傾向があります。

この点は、愛猫家のあなたにとって、非常に気になるのではないでしょうか。次は、BHAや没食子酸プロピルが実際に危険なものかどうかについてお話します。

BHAや没食子酸プロピルの発がん性について

ここでは、BHAや没食子酸プロピルが含まれているキャットフードを食べ続けた場合、猫は病気になるのでしょうか。その点を確認するために、ロイヤルカナンのホームページを確認してみました。酸化防止剤についての記載が以下の通りありました。

Q.BHAを添加したドライフードを一生食べ続けても体に影響はありませんか?

A.BHAの安全性は学術的に確認されています。ロイヤルカナン製品に使用しているBHAの量を一生食べ続 けたとしても健康に影響を及ぼすことはありません。また、摂取したBHAは、犬や猫などの動物では2~4日以内に体外に排出されますので蓄積されることはありません。
食品添加物として使用が認められている成分の使用基準は、一日摂取許容量(ADI)を超えない量で定められています。一日摂取許容量とは、人が生涯その物質を毎日摂取し続けたとして、健康に影響をおぼさないとされる体重1キロあたり、一日あたりの摂取量のことです。

Q.没食子酸プロピルを添加したドライフードを一生食べ続けても大丈夫なのですか?

A.ロイヤルカナン製品に使用している没食子酸プロピルの量を一生食べ続けたとしても健康に影響を及ぼすことはありません。没食子酸プロピルなどの食品添加物の使用基準は、一日摂取許容量(ADI)を超えない量で定められています。一日摂取許容量とは、人が生涯その物質を毎日摂取し続けたとして、健康に影響をおぼさないとされる体重1キロあたり、一日あたりの摂取量のことです。

上記の内容から「ロイヤルカナンのフードのBHA、没食子酸プロピルは、一生食べ続けても健康に害を及ぼす量ではない」「身体に入ったBHAは、2~4日以内で排出されるため体内に蓄積されない」という2点から、酸化防止剤の安全性を確認することができます。

ただ、細かな点になりますが、2~4日以内で体外に排出されると記載があるのはBHAだけです。没食子酸プロピルについて具体的な記載がないためわかりません。

気になったため、ロイヤルカナンのお客様相談コールセンターに直接問い合わせをしてみることにしました。内容は以下の通りです。

Q.ホームページでは、BHAは2~4日で体外に排出されると記載がありました。ただ、没食子酸プロピルについては具体的な案内がありません。実際のところ、どうなのでしょか?

A.没食子酸プロピルもBHAと同じく、2~4日ほどしたら尿と一緒に身体の外に出てしまいます。身体に蓄積されるものではありませんので安心下さい。

このように、没食子酸プロピルはBHAと同様に安全であるということが確認でき安心しました。ロイヤルカナンには独自の研究所での検証も行われているため、これらの結果については信頼できます。

ロイヤルカナンは、フードの酸化を防ぐことが猫の健康を守るという視点を大事にしたキャットフード会社です。そのことを理解し、その時々であなたの猫に合ったフードを選択してあげると良いでしょう。

ちなみに我が家では、気温が高く、湿度も高くなる夏場(6月~9月)は、フードが最も酸化しやすい時期になるため、ロイヤルカナンのフードをメインに選ぶようにしています。

どんな高級なフードでも、酸化したものは身体の毒になります。猫が健康に過ごすためには、フードの新鮮さが鍵になります。

まとめ

キャットフードは、脂肪分が多く含まれているため酸化しやすい食べ物です。酸化したフードは、味、香りが劣化するため、猫の食いつきが悪くなります。また、食べ続けると動脈硬化(どうみゃくこうか)やガン、アレルギーを引き起こします。

フードの酸化を防ぐために、どのキャットフードにも酸化防止剤が含まれています。ロイヤルカナンの酸化防止剤はBHAと没食子酸プロピルであり、合成された酸化防止剤ということもあり発がん性を心配する声があります。

ただ、この心配に対しては、ロイヤルカナンのホームページに「酸化防止剤を一生食べ続けても健康被害を引き起こすことはない」とコメントがあり、無用に心配する必要はありません。

ロイヤルカナンの酸化防止剤は自然由来のビタミンEなどに比べ、安定的に酸化を防止できるという利点があります。あなたの猫に与えるフードは新鮮なものを選んであげましょう。特に酸化が進みやすい夏場(6月~9月)などは、ロイヤルカナンのフードは酸化することがないため安心です。