子猫、6歳までの成猫に口臭はありませんが、7歳以上のシニア猫あたりから、口臭が感じるようになります。猫は人間のように歯みがきをしないため、キャットフードのカスが口の中に残り、歯垢(しこう)が溜まっくるからです。歯垢が溜まれば、口の中に雑菌が増え、口のなかは不潔になり、悪臭を放つことになります。

猫はかわいいけど、口臭がきついのは困りますよね。今回は、口臭のもとになる歯垢や歯石を予防するキャットフードについてお話します。

歯垢・歯石ができる原因

歯の表面を触ったときにネバネバしたものを感じることがありませんか?このネバネバが歯垢(しこう)です。別名「プラーク」とも呼ばれます。

歯垢は、フードを食べて後の食べカスをエサにして、細菌が繁殖してできます。食後、4~8時間で作られます。歯垢は、細菌のかたまりであるため、放置しておくと、猫の口の中はどんどん不潔になってしまいます。

一方、歯石(しせき)とは、どのようなものをいうのでしょうか。歯石は、歯垢が硬くなったもののことを言います。猫の歯垢は、放置しておくと1週間ほどで歯石へと変わってしまいます。そのため、歯石を作らないためには、1週間に1回ほどの口腔ケアは、行うようにしましょう。

歯石が溜まりやすい場所は、「奥歯」や、「歯と歯ぐきの境目」「下の歯のキワ」です。食べ物のカスが溜まりやすい場所を気を付けて見てみると、発見できます。

歯垢・歯石を放置するとどうなるの

歯垢や歯石は、放置しておいても良くなることはありません。どんどん口の中が不潔になり、歯周病を引き起こします。

あなたの猫の口が臭いと感じたり、猫がいつもごはんを食べている食器がヌルヌル、ネバネバしていると感じたら、キャットフードで口腔ケアができるものを与えたり、口腔ケアを日々のお手入れに取り入れたりするようにしましょう。

また、あなたの猫の歯がぐらぐらしていたり、歯ぐきが赤く腫れて血が出ていたりするようなら、歯槽膿漏(しそうのうろう)になっているかもしれません。早めに獣医師のもとで治療をした方が良いでしょう。

歯垢・歯石を予防するキャットフードとは

歯垢や歯石が溜まらない内に、猫の口腔ケアを習慣にしておくことは大事です。しかし、子猫の頃から口腔ケアに慣れている場合は例外として、普通の猫は口周りを触られるのは苦手です。下手に口腔ケアをしようとすれば、飼い主の指や手を噛んで抵抗されます。

口腔ケアは、気が付いたときから、徐々になれさせることが大事です。あせらず、じっくり粘り腰で取り組みましょう。

しかし、毎日食事をする猫の口の中がどんどん不潔になるのは困ります。そんな困ったときは、口腔ケアのできるキャットフードを取り入れてみてはどうでしょう。

あなたの猫が食べているキャットフードを継続しながら、口腔ケア効果のあるキャットフードを混ぜることで、歯垢や歯石が溜まるのを防ぐことができます。以下に口腔ケアのできるキャットフードを2種類紹介します。

ロイヤルカナン 歯垢・歯石が気になる成猫用

ロイヤルカナンは、ホームセンターやペットショップなどにも品揃え豊富に販売されています。どんな方でも、一番手に入りやすいキャットフードです。

その中で、「歯垢・歯石が気になる成猫用」というキャットフードが、口腔ケアのできるキャットフードになります。パッケージは、以下のとおりです。

このキャットフードの何が口腔ケアになるのでしょうか。特徴は2つあります。

・ポリリン酸ナトリウムが含まれている

ポリリン酸ナトリウムは、人間用の薬用歯磨き粉に含まれている成分です。主に、口腔内の雑菌を抑える効果があります。

・キャットフードの形に工夫がある

「歯垢・歯石が気になる成猫用」キャットフードは、1粒が他のキャットフードよりも大き目です。実際の大きさは、以下で確認下さい。

左側をご覧ください。大きさは、約1㎝四方です。キャットフードは、5mm四方のものや、薄くぺらぺらした形の小粒タイプのキャットフードを見慣れていると、少し驚く大きさです。

しかし、猫が、このくらいの大きい粒を、しっかり噛みしめることで、歯みがき効果をもたらします。また、良く噛むことで、だ液が多く分泌されます。だ液は、天然の殺菌薬、抗菌薬です。大きい粒は、ポリリン酸ナトリウムとだ液の相乗効果を引き出すために必要です。

・歯垢・歯石が気になる成猫用の与え方

猫には、1日の間に2~3回食事を与えます。そのうち、晩ご飯を食べた後に、5粒ほどを毎日与えてみると良いでしょう。いつも食べているキャットフードを与えながらの方が、好き嫌いの多い猫でも抵抗なく食べてくれます。

歯みがきという位置づけのために、晩御飯を食べてしばらくしてから、5粒与えるのが良いでしょう。

ヒルズ 歯と歯ぐきのケア T/ D

ヒルズにも口腔ケアを目的としたキャットフードが販売されています。ロイヤルカナンほどいろんな場所で販売しているわけではなく、多種のキャットフードを取り扱うペットショップや動物病院など限定的です。しかし、ネットではお手軽に購入することができますか。

ヒルズの「歯と歯ぐきのケア T/ D」は、以下のようなパッケージです。

こちらのキャットフードが口腔ケアになるのはどうしてでしょうか。特徴は2つです。

・粗繊維が多く含まれている

「歯と歯ぐきのケア T/D」は、通常のキャットフードと比べると、多めの繊維質が含まれています。別のヒルズのキャットフードと比較してみましょう。

歯と歯ぐきのケア T/Dの粗繊維は、10.5%以下という表示に対して、ヒルズサイエンス・ダイエット シニアアドバンス高齢猫用では、3.0%以下となっています。以下にそれぞれの写真を載せておきます。

歯と歯ぐきのケアT/Dの粗繊維

ヒルズサイエンスダイエット シニアアドバンス高齢猫用の粗繊維

粗繊維が多く含まれるため、歯の表面をこすり取る摩擦がおき、歯垢・歯石が口の中で溜まるのを防ぐのです。

・キャットフードの形に工夫がある

「歯と歯ぐきのケア T/D」のキャットフードは、ロイヤルカナンの「歯垢・歯石が気になる成猫用」と同じく1粒の大きさが、1㎝四方です。実際の粒は、以下のとおりです。

大きな粒を良く噛むことで、歯の表面、口の奥の汚れを取る効果があります。天然の消毒薬であり、抗菌薬であるだ液が、噛むことで多く分泌される効果もあります。

・歯と歯ぐきケア T/Dの与え方

ロイヤルカナンの歯垢・歯石が気になる成猫用と同様に、夜ご飯が終わりしばらくしてから、人間が歯みがきをするように、毎日5粒ほどを与えると良いでしょう。

歯垢・歯石を予防するキャットフードを与える際の注意点

歯垢・歯石を予防するキャットフードは、全て形が大きいという特徴があります。これは、猫が良く噛みしめることで、歯や歯ぐきをこすり、掃除するためです。そのため、噛まずに飲み込む癖のある猫には、効果が現れません。

最初は、1粒、2粒で試してみましょう。キャットフードを飲み込む猫は、喉にフードを詰まらせることもあるかもしれません。最初は注意しながら、様子を見ましょう。

ちなみに、我が家の猫達は、キャットフードを飲み込む子もいますが、大きい粒はハグハグ言いながら、噛んで食べています。実際に食べている様子は以下のとおりです。

歯垢・歯石を日ごろからケアするグッズ

猫の口腔内は、歯垢や歯石で不潔になりがちです。まめに、歯みがきをしてあげると良いのですが、猫が嫌がりできない場合が多くあります。そんな際、頼れる歯垢・歯石ケアするグッズは以下のとおりです。

猫の口腔内に棲んでいる善玉菌を錠剤にしたものです。8㎏以下の猫であれば、毎日1粒与えるだけで、口腔ケアができます。

実際の錠剤は以下のとおりです。

錠剤を飲みなれていない猫でも、2~3回与えれば問題なく飲んでくれます。歯みがきは難易度が高いため、お手軽な方法を継続してあげる方が、猫の口の中を清潔に保つことができます。

まとめ

猫の年齢が高くなってくれば、口の中に歯垢・歯石がたまり、口臭がするようになります。猫の口臭がきついようであれば、歯周病になっている可能性が高く、どんどん悪い状態になります。

しっかり早めのケアをしてあげるようにしましょう。その際、歯垢・歯石予防のキャットフードを毎日少しずつ与えるのが有効です。更に、歯垢・歯石予防を考えるのであれば、猫の口腔内に棲んでいる善玉菌を増やすグッズを試してみると良いでしょう。

あなたの猫が若い内から、口腔内を清潔にするキャットフードやグッズを使いケアしてあげることで、歯周病・歯槽膿漏(しそうのうろう)といった口の中のトラブルを防ぐことができます。