キャットフードに含まれるものに酸化防止剤や添加物があります。猫には、安心安全なものを食べてもらいたいという気持ちがあるので、酸化防止剤や添加物が入っていると心配な気持ちになる飼い主は多いと思います。

私も、同じような考えを持っていた時期がありました。しかし、酸化防止剤、添加物がそもそも使われる理由を調べるうちに、なぜ使われるのかを良く理解することができました。

ただ、世の中には純粋に酸化防止が目的ではなく、キャットフードの見た目を良くすることが目的のものもあります。キャットフードの見た目を良くすることは必ず必要なのでしょうか。

酸化防止剤、添加物の気になるあれこれを分かりやすくお話します。この記事を読めば、あなたの猫が発がんリスクにさらされるキャットフードと安全なキャットフードの違いがよくわかります。

酸化防止剤・添加物はどうして必要か?

ドライタイプのキャットフードの標準サイズは、1.5~3㎏の大きさで販売されています。この場合、猫が食べ切るには、開封したあと約1か月ほどかかるでしょう。

キャットフードには、動物性の油脂が含まれています。動物性の油脂は空気に触れると、たちまち酸化がはじまります。酸化した食べ物は身体に毒です。では、酸化した食べ物を食べることで、どのような影響があるのでしょうか。以下にくわしくまとめます。

・肝臓への負担

酸化した食べ物に含まれる油には、過酸化油脂が含まれています。過酸化油脂を分解するのは、肝臓です。ドライタイプのキャットフードは猫が一生涯の食事です。毎日の食事が酸化した食べ物であれば、猫の肝臓へは、おおきな負担がかかります。

・血管を詰まらせる

ドライタイプのキャットフードは加熱調理されています。その後、キャットフードは開封されれば空気に触れ、酸化します。酸化した食べ物には、酸化コレステロールという脂肪分が含まれています。

酸化コレステロールは、血管を詰まらせてしまいます。酸化したキャットフードを食べ続けると、血管の中に汚れた油脂が溜まり、血液の流れを悪くすることになります。

・発がんリスクがある

キャットフードに含まれる動物性の油脂が酸化すると、スーパーオキシドアニオンという物質を作ります。この物質は、細胞の中のDNAを壊す働きがあります。つまり、酸化した食べ物を食べ続けると、発がんリスクが高まるのです。

キャットフードに酸化防止剤・添加物が含まれていないと、キャットフードはどんどん酸化してしまいます。酸化した食べ物は、肝臓に負担をかけたり、血管をつまらせたり、がんを引き起こしたりします。

そうであれば、酸化防止剤・添加物が入っていないキャットフードの方が危険です。酸化防止剤・添加物には、キャットフードを酸化から守る役割があるのです。

キャットフードに使われている酸化防止剤・添加物とは

ここでは、実際にキャットフードに入っている酸化防止剤・添加物について紹介します。

・ビタミンE(ミックストコフェロール)

ビタミンEは酸化を防止するビタミンです。ビタミンEは、米・小麦胚芽・大豆・卵黄・植物油などに多く含まれています。自然の食品から抽出されるため、安心感があります。

自然派キャットフードなどでは、ミックストコフェロールが酸化防止剤として使われているものが多くあります。

・ビタミンC

ビタミンCは、野菜や果物に多く含まれる酸化防止成分です。ビタミンCという表示ではなく、クエン酸と表示されていることもあります。

・ローズマリー抽出物

ローズマリーは、以下のようなハーブです。

酸化を防いだり、菌の繁殖を抑えたりする働きがあります。主に、ローズマリーの葉から抽出した成分が酸化防止剤として使われています。動物油脂、植物油脂どちらの酸化も防止します。

・BHA

ブチルヒドロキシアソニールが正式名称です。脂に溶ける性質があります。一時期、発がん性を疑われたこともありました。しかし、その後は問題となることはなく、ヒト用の食品では、魚介加工品などに広く使われています。

・没食子酸プロピル(ボクショクシサンプロピル)

没食子酸はお茶、ブナ、うるしに含まれるタンニンという成分から作られます。脂の酸化を防止する効果が高く、ヒト用では、バターなどで利用されています。

酸化防止剤・添加物には、自然由来のもの、合成添加物のものどちらもあります。キャットフードの原材料を確認して、上記の名称が記されていれば、酸化を防止する目的と理解し、特に問題視する必要はありません。

こんなキャットフードには注意が必要!

酸化防止剤・添加物は、キャットフードを酸化から守る大切な役割があります。しかし、世の中に販売されているキャットフードの中には、酸化防止する以外の目的で利用されているものもあります。

原材料の内容をチェックして、以下の写真にあるような名称を見つけたら、注意が必要です。

写真の下部分に注目下さい。

着色料(食用赤色2号、食用赤色102号、食用青色1号、食用黄色4号、食用黄色5号)と記載があります。

着色料は、ヒト用の食品・医療品・口紅などの化粧品に使われています。料理に使われる際は、色味を良くする効果で利用されます。天然由来のものもありますが、合成された添加物もあります。

身体に無害なもの、有害なものなどいろいろあります。ヒト用の食品は彩良く見せることが大事なポイントになるため、着色料を入れるのは仕方がないことだと感じます。また、着色料が含まれた食品は、毎日食べる訳ではないため、食べる量もたかだか知れています。

一方、キャットフードに入っている場合はどうでしょう。毎日の猫の食事に含まれている着色料は、食べ続けると相当な量になります。

猫は色素を見分けることができないため、赤・黄色・青という色はついていても、ついていなくても食欲とは関係ありません。つまり、毎日食べるキャットフードに鮮やかな色彩は不要なのです。

酸化防止剤・添加物よりも、着色料が含まれるキャットフードの方が肝臓への負担、発がん性などのリスクが高いといえます。キャットフードは、極力無駄なものが入っていないものを選ぶようにしましょう。

酸化防止剤・添加物入りでもおすすめキャットフード

酸化防止剤・添加物は、猫が酸化した毒のある食べ物を避けるために、なくてはならないものです。キャットフードに入っている目的を考え、危険視することのないよう気をつけましょう。

酸化防止剤・添加物が含まれているおすすめのキャットフードを紹介します。

アカナ パシフィカ

アカナはカナダのペットフードメーカーです。カナダ地元で採れる新鮮な食材を使ってキャットフードを作っています。

パッケージは以下のとおりです。

原材料は以下のとおりです。

アカナで使用されている酸化防止剤・添加物は「天然濃厚トコフェロール」です。自然派のキャットフードだけに、酸化防止剤・添加物も自然素材でつくられたものになっています。

アカナパシフィカのメインで使われている食材は、太平洋ニシン、太平洋イワシなどの新鮮な魚です。魚に含まれる脂は、DHAやEPAという身体の中を掃除してくれるものです。

しかし、DHAやEPAは、酸化しやすい性質があります。酸化防止剤は入っていますが、保存する際は、風通しの良いひんやりした場所、直射日光が当たらない場所にしましょう。

我が家の猫たちは、魚派なので、アカナ パシフィカが大好きです。魚を使ったキャットフードは酸化が心配なため、購入する際は、一番小さいサイズの340gを購入します。一週間以内には食べ切ってしまえる量にしています。

ロイヤルカナン 12歳以上の高齢猫用

ロイヤルカナンはフランスのペットフードメーカーです。ホームセンターなどで販売されています。

パッケージは以下のとおりです。

原材料は以下のとおりです。

ロイヤルカナンのキャットフードの全ての商品に含まれている酸化防止剤・添加物はBHAと没食子酸プロピルです。

BHAや没食子酸プロピルの安全性は確認されています。しかし、どうしても合成の酸化防止剤・添加物は、心配だと感じる飼い主さんは、ロイヤルカナン以外のキャットフードを与えた方が良いでしょう。

ロイヤルカナンのキャットフードは、我が家の猫たちが食べなれていることもあり、ローテーションで与えています。

身体に添加物が溜まらないためにも、排せつ(おしっこやウンチ)の状態を確認するようにしています。水をしっかり飲む習慣をつけるようにしましょう。

ヒルズ シニアアドバンス高齢猫用 14歳以上

ヒルズはアメリカのペットフードメーカーです。ロイヤルカナンと同じく、ホームセンターにも販売されています。パッケージは以下のとおりです。

原材料は、以下のとおりです。

ヒルズのキャットフードに含まれる酸化防止剤・添加物はミックストコフェロール、ローズマリー抽出物、緑茶抽出物です。自然由来のもので作られた酸化防止剤・添加物を使用しています。

ヒルズは、合成の酸化防止剤を使用していません。自然由来のものの酸化防止効果は、合成のものよりも効果が少し弱いため、酸化を防止するため、更に以下のような工夫がされています。

銀色の袋で小袋になっています。銀色であれば、光を通さない効果があります。小袋のため、開封後、約1週間で食べ切れる大きさになっています。空気に触れる期間がすくないため、フレッシュなものを猫に与えてあげることができます。

酸化防止のために、各社それぞれ工夫されています。あなたの猫にあったキャットフードを選んであげましょう。

まとめ

キャットフードには動物油脂が含まれているため、酸化防止剤・添加物はかならず含まれています。酸化防止剤・添加物は、自然由来、合成添加物のどちらもありますが、発がん性を疑うほどリスクの高いものではありません。

しかし、キャットフードに含まれる着色料は、猫にとっては不要な添加物です。毎日与え続けることで、肝臓への負担が増え、発がん性リスクは高くなります。あなたの猫の健康を考えた場合、避けた方が良いでしょう。

キャットフードを酸化から守るためには、酸化防止剤・添加物以外に以下のことに気をつけましょう。

・直射日光をさける

・風通しの良い涼しい場所で保管する

・なるべく小袋で購入する

あなたの猫がこの先も健康で過ごすためには、キャットフードを酸化から守ることが大事です。